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医学が未発達だった時代、私達の祖先は「湯治」という我が国独自の形で病気の治療に温泉を取り入れてきました。また、ヨーロッパ各地でも、古くから温泉療法が試みられてきました。
古今東西、感覚的には多くの人々が「温泉に入ると心身の調子が良くなる」と捉えているようです。
では、医学や科学の世界から見ると、温泉とはどのような存在なのでしょうか…??
これを読めば、きっとアナタも温泉に入りたくなること間違いなしでしょう。
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「温泉をより良く楽しむためには、水の性質を上手に利用することが大切」
一般に、温泉といえば泉質ばかりが語られがちですが、私達の心身に影響を及ぼす「温泉パワー」とは5つの性質が互いに作用してこそ生まれるものなのです。この5つの性質を把握して、体に負担のかからない入浴をこころがけることが、温泉を極める道のポイントなのです。
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温泉の性質の1つである「静水圧」。これは循環機能に作用します。
>>一般的な「全身浴」は…
首まで水につかるため全身の血管に水圧がかかり、血管内の血液が心臓に集まってくるので、心臓に負担がかかり血圧が上昇します。高齢者や心臓の病気がある人には好ましくありません。
>>これを解決するのが「半身浴」
みぞおちから下の部分だけをぬるめのお湯に長時間つかる入浴法です。静水圧をうまく利用して重力によって下にたまった血液が上半身に押し上げられ、横たわった状態と近くなりリラクゼーションの効果をうみだします。
>>よりリラックスできる「寝浴」
バスピローなどに頭部を預けて、身体をほぼ水平にして入浴する方法です。半身浴と同様心臓への負担が少なく、高血圧や心臓病の方でも苦しくかんじることなく入浴できます。浮力によるリラクゼーション効果も大。
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| それぞれの場合で心臓への負担が違います。 |
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「少しぬるめの38〜39℃くらいのお湯に比較的長時間入浴でリラックス」
ポイントは、ぬるめの温度設定。
熱すぎる湯での入浴は、交感神経(腺・血管・心臓など不随意の臓器を支配する自律神経)が刺激され血小板(血液を凝固させる因子がある)が活性化されて、血液が凝固しやすくなり、血栓(血液がかたまったもの)が出来る場合が。それが原因で心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす可能性もあるので、高血圧や動脈硬化のある人の「高温浴」は注意が必要です。
>>TPOに合わせて「高温」と「低温」を上手に使い分け
朝仕事に向かう前は活力を高めるため少し熱めの湯で交感神経を刺激しアクティブモード。ただし、交感神経を刺激すると胃腸の動きが低下するので、食後の熱い湯は胃もたれを起こしてしまいます。
就寝前はゆったりぬるめの湯でリラックスモード。ただし、空腹時にぬるめの湯に入ると胃酸過多状態になることもあり注意が必要です。
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「何分以上はダメという基準はなく、自分の危険信号を察知することが大切」
ひや汗やめまい、動悸などの危険信号が現れる前に湯から上がるようこころがけましょう。
>>入浴中や入浴後の水分補給を忘れずに
入浴すれば少なからず発汗します。それに伴い、血液中の水分量が低下するので、長時間の入浴は血液の粘性が高くなり、血栓ができやすくなります。汗にはミネラルも含んでいますから、補給するときは普通の水より、スポ−ツドリンクやフルーツジュースがおすすめです。糖分の多いものは控えましょう。
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| 資料/群馬大 白倉教授による |
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「よりα波を出すには、五感に訴える演出も必要」
入浴剤や浴室に香りの良いものを置く。ラベンダーなどは女性の気持ちを落ち着かせる働きがあります。視覚的には観葉植物を置くのもいいでしょう。また本を読んだり、音楽を聴いたり…自分が気持ちいいと思える空間を演出していくことがポイントです。
>>浴室は第二のリビングルーム
体をきれいにする場所というあけでなく、心の垢を落とす場所として、温泉の様々な物理的・精神的な効果を体感できる空間を楽しんでください。
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| 健康保養地区研究所代表。健康温泉地検討会(厚生省)、温泉行政懇談会(環境庁)、医療・介護保険制度化における温泉の役割や活用方策に関する調査研究会(国民健康保険中央会)委員、温泉療養システム研究会(経産省・民間活力開発機構)委員長、ドイツ物理医学・リハビリテーション医学学会会員。 |
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